患者さんへ

小児総合医療センターについて

当小児科は昭和53年に当院が救命救急センターを併設して以来、総合診療の一環としての小児救急医療の実践を最大課題として、日々診療を続けています。また平成7年より夜間休日救患センターの併設を行い、初期救急医療から高次救急医療まで一貫して同じ施設で行えるようになり、その診療域も広がっているといえ、実際に平成15年10月より、北九州市立小児医療センターとして組織化され、 さらに小児救急医療の質の向上に前進しつつあると言えます。

当小児救急医療センターの特質は内科系危急疾患は無論のこと、事故外傷など境界危急疾患も小児科医が初療から関わり、そのトリアージや治療戦略に加担して、総合的な視野で子ども達に対応していることです。さらに、母子関係、親子関係を重視して、子ども達のみならず家族ぐるみで闘病できるような支援体制を常に心がけて、全人的医療の実践を目標として、チーム医療に徹しています。小児救急医療の本質が軽症疾患を軽んぜず、重症化させないことであることを第一義に考え、当センターでは100人の軽症者に紛れた1人の重症者を見逃さず、適切かつ迅速な対応を行うことを心がけ、開かれた小児救急医療を行い、真の健全育成の一助となることを目標にしています。願わくば、子ども達やその家族が楽しく闘病できるような質の高い小児救救急医療の確立を願いながら、その目標に近づく努力をスタッフ一同で行っていきたいと考えています。

このような小児救急医療のフィロソフィーに賛同して実践していただける小児科医が一人でも多く集まってくることと、そのような小児救急医を一人でも多く輩出していくことを願いながら、地域の子ども達のためと、地域社会に貢献でき、療養に関連する関係諸機関との連携を図りながら、育児支援の大きな柱に当センターがなりたいと思っています。